午前5時半起床。晴れ。
プチ寝坊だけど遅刻ではない。昼のお弁当を作る時間がなかったので、現場に向かう途中のコンビニでおにぎりを購入した。10日ほど続いたトンネル内の点検作業に伴う警備は今日でお終い。トンネルがらみの警備は独特のノウハウや経験が必要なので、前半は我が社のエースS藤さんがアタマでやっていたのだけど、どういう訳か今週は別現場へ行ってしまった。
しょうがないので、夜勤二日と日勤二日の計四日間ピンちゃんがアタマ(他の警備会社なら隊長とかリーダーという)をやりました。今日がその最終日。峠道のトンネルがからむと、かなり危険が伴うので会社もある程度人選には気を使ってくれる。要するに仕事が出来る人を優先的にまわしてくれるのです。
はっきり言ってピンちゃんより仕事が出来る人がメンバーにいるのだけど、そういうひとが必ずしもアタマに向いているとは限らないのです。名選手が必ずしも名監督になれる訳じゃないのと同じで、警備員が八名、九名みたいな現場になると、それぞれの適正を見て配置を考えるとか全体的な視点が必要です。ピンちゃんがその方面に優れているとは言わないけど、なんとか四日間大過なく仕事を終了することができて、ホッとしております。
今月もその峠で死亡事故があったばかりなのです。
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〇英国内の原発攻撃を=極右に促す−ノルウェー・テロ容疑者
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201107/2011072500688
あまりの出来事に世界的に大騒ぎになっていますが、ピンちゃんは頭のおかしいひとがたまたま起こした事件だと思ってます。かつて、「
パリ人肉事件」の犯人が日本人・佐川一政であると分かった時も大騒ぎになったけれど、フランスの知識人の誰かが言ってました。こういう事件が起こったからといって、日本人が人肉食を好む人種だとは思わない、とかなんとか。
要するに、ノルウェー乱射事件の犯人であるブレイビクがどんな思想を持っていたとか、大騒ぎする必要なんてない。単なるキチガイだとピンちゃんは認定します。ノルウェーの法律だと死刑はないらしく、最高でも禁固21年だとか。外国の話であるから、その国の人が納得しているのなら、それでいいのでしょう。しかし、日本なら確実に死刑です。
こんな書き方をしているのは、当のノルウェーでもあまりにも酷い事件だから、ブレイビクには特例で死刑を適用しろみたいな話もあると小耳に挟んだからです。なるほど、国家の権力により人間を処刑することは──それがブレイビクみたいなキチガイでも、反対である。野蛮である。死刑制度には反対という思想の人はいるでしょう。我々はhuman beingである、とかなんとか。
無論、そういう理想主義的な考えがなければ人類の人権意識なんて進まず、今でもアメリカのアフリカ系黒人は奴隷であったかもしれない。だから一概に死刑制度廃止論者が間違っていると断言は出来ないのだけど、ブレイビクみたいなキチガイが現れた時に、どう処すればよいのか。そこが難しい。ピンちゃんは「キチガイ」と書いているけど、精神病患者ではないらしい。
自分の信念に従って──イスラム教徒によるなんちゃらがなんちゃらだから必要なことをしたとか何とか。こう書けばただのバカであるけど、本人にはもっと確固たる信念と、論理があったのでしょう。で、こういう場合は、どうしたらいいのか? ピンちゃんは、ノルウェーに限らず、死刑制度を廃止した国は、どのようなキチガイが現われても、自国の法律に従って裁いて欲しいと思っています。
日本には死刑制度があるので、ここまでのキチガイは死刑になります。しかし、それをもって日本が人権意識に希薄であるとか批判するのはよして欲しい。事件が起こってから特例を作り、過去に遡及させるなんて、文明人のやることじゃない。死刑制度廃止は、あなたがたの理性によってなされたのです。
死刑制度云々の議論でいつもピンちゃんが思うことは、畢竟、人間だって動物であるということです。社会が円満に運営されていれば、ひとびとはそれなりによいひととして振舞う。そうしなければ、かえって生きづらいからでしょう。そこで、大震災のような天変地異が起こったとき、日本人はまだしも、諸外国に比べれば理性的であるといっていいでしょう。
そんな日本人でも、一足飛びには死刑廃止運動にはなびかないのです。むしろ、死刑制度存続に賛成の意見のほうが多い。といっても、日本人が死刑を望む犯罪者なんて、よほど凶悪な場合です。ピンちゃんの個人的な意見としては、死刑制度を維持しつつ、新たに終身刑を作って欲しい。そうすれば、実質的に死刑判決は減り、一生塀の中で自分の罪を見つめなおす犯罪者が増える。
終身刑をつくるから死刑制度を廃止しろ、という意見には反対です。運用上、ほとんど死刑宣告がなくなるとしても、制度としては残すべきだとピンちゃんは思ってます。