ピンちゃんの赤貧日記

明日は明日の風が吹く
泣き濡れて蟹と戯れじっと手をみてそして…
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    ふたつ下から読んでね。

    10月31日
    午前8時起床。気付くとロウソクは燃え尽きている。火事にならなくてよかった。でもぐずぐずしていると、また、管理会社の人がチャイムを鳴らすような気がする。とにかく電気だけは復旧してもらわないと何も出来ない。しかも、電話が使えないと就職活動しようにも身動きできない。にもかかわらず、つけをしまくっている飲み屋関係の知り合いにお金を借りるわけにもいかない。八方塞である。部屋でビクビクしているか、何か打開策を計るため外出するか。所持金は3500円ほど。昨晩かった芋焼酎が悔やまれる。

    結局のところ、部屋にいても何も解決いないのは明らかなので、外出することに腹を決める。そのためには早いほうがいい。とりあえず手持ちの銀行通帳と印鑑、九州電力の請求書をDバッグにいれてマンション脱出。通帳の数百円ずつをおろせばなんとか8月分の電気料4600円は払えるかもしれない。銀行で残高を調べている時、ふと、ほんとうにふと、ある考えが浮かんだ。ひょっとして、昔(学生時代)の口座に残高(もしくは振込み)があるのではないだろうか? それは学生の頃つかっていた口座で、実家の母親が通帳、ピンちゃんがカードを持っていて、実家からの振込みはその口座を使っていたのである。

    確かめてみると3万円入っている! 頭の中ですばやく計算して、まずは電気代、うまう行くとNTT料金を払えばまたネットに接続できる! そこで速攻電気代8・9月分、NTT料金8月分を払い込んで、今日記を更新しているところである。

    おっと、その後、マンションの管理会社に電話して(今まで逃げまくっていたけど水道を止められてはアウトだし)、いろいろ交渉。結局、11月27日までに5・6月分の共益費と積立金6万弱を支払うということで交渉成立。ず〜っと、チャイムが鳴っても無視したりしていたので、あちらがわもご立腹していて(あたりまえだ)、念書を送るから署名捺印して返送する事にも同意。11月末に還付金が10万円程振り込まれるよていなので同意したけど、それにしてもピンちゃん既にやばすぎ。日銭バイトを早急に決めないと破滅します。

    しかも、いまから実家の母親に電話しなくてはいけません。マンションの電話も携帯もつながらなくなって、心配して3万円振り込んでくれたに違いないので、連絡しなかったらかわいそうすぎます(涙)。気が重い。

    【追記】2008.04.20
    当時のピンちゃんは30代半ばを超えていたというのに、この体たらく。母には頭があがりません。

    | 日記 | 21:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
    酒を飲む葦
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      (承前)←いちど使ってみたかった(笑)

      下から読んでね(30日の日記の続き)。

      ということで辺りが薄暗くなってから郵便局へ向かったピンちゃん、おおよその方角は知っているので知り合いに会わないように裏道へ。これが間違いのもとだった。出不精なピンちゃん5年半も住んでいるのにいまいち街の基本的地理がわかっていなかったのだ。もともと郵便局までは歩くと1時間はかかる距離なのだけど、迷いまくって到着したのは午後8時30分近く。運動不足のピンちゃん足ガクガク。小包を受け取るとなんとダンボール!けっこう重いし。これをもってマンションまで歩くのかと思うとやりきれない。暗い気持ちでとぼとぼ歩いているとバス停の脇にベンチがある。一休みしながら小包を開けるとシャンプー、ボディーソープ、歯ブラシ、タオル、タオル、現金5千円。嗚呼、これでまた2週間生き延びられる!

      5千円の臨時収入で気が大きくなったピンちゃん、途中でスーパーに寄って卵、納豆、魚肉ソーセ、惣菜(半額)、芋焼酎(1400円・これが痛かった!)などを衝動買い。背中にはこぶりのDバッグ、両手にダンボール箱と買い物袋でなんとかマンションまで辿り着く。古傷の鞭打ちの後遺症で背中が痛む。ほっとしてドアをあけようとすると、ドアの間になにやら挟んである。非常に嫌な予感。とにかくポケットに突っ込んでからドアを開け、いつもの週間で廊下のスイッチを入れる。

      廊下の壁の左側にスイッチが3つあり、上から玄関のランプ、間接照明の足元灯、そして廊下の照明である。あれっ!一番下のスイッチを押したのに世界には何の変化もおこらない。その瞬間ピンちゃんは全てを悟ったのである。ポケットにある封筒には電力供給停止の通告書が入っている事を(涙)。しかし、電気を止められた事が何度もあるピンちゃんはそれくらいでは驚かない。驚かないけど、電気無しの生活をそう長く続けられないのは明らかである。一瞬だけ嫌な事を考えてしまったけど、こういうときのためにロウソクを用意してある。だてに貧乏してきた訳ではないのである(笑)。ロウソクの明かりでポケットの封筒の中身をみるとひとつは当然九州電力から。しかし、もうひとつはさらに過酷な内容が! 共益費には水道代も含んでおり、明日までに払わないと契約により水道も止まるとかいてあるではないか! ちなみに共益費は半年分未納なのだった。

      つづく

      【追記】2007.11.4
      自分で読み返しても、思わずこのあとどうなったか知りたくなる(笑)。

      | 日記 | 21:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
      他人の靴に足をいれてみたい
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        いや〜11月末まで復活不能だと思っていたら処々の事情より予定より早く復活できた今日この頃ですが皆様如何お過ごしでしょう。

        しだいにピンちゃん包囲網がきつくなってきてピンちゃん既に死兆星が見え始めていますが、とりあえず昨日の模様からダイジェストでお送りします(笑)。

        10月30日(水)
        昼夜逆転生活が続きますますヒッキー度がましなるべく物音をたてず生活する日々。ふところも寂しい。寂しすぎる。朝風呂。半身浴で汗が出てくるまで読書が最近の週間。外出する前はシャンプーと髭剃りは欠かせない。偶然マンション住人と遭遇した時むさい外見だとますます怪しまれるかもしれない。今日処理すべき事項はふたつ。ひとつはビデオ返却。今日の午前10時前に返却しないと延滞金をとられてしまう。もうひとつは実家からの小包。25日に不在通知がきていたのを昨日気付く。現金も少しあるのではと期待してしまう。

        朝風呂のあと周囲に注意してエレベータはつかわずマンションの端にある階段からこそこそ外出。働く気力もなく共益費も滞納しまくりなのだからいたしかたなし。10時5分前くらいにビデオを返してからその後身の置き場がない。郵便局までは歩くと結構な距離である。しかし、2時間くらいならピンちゃんへっちゃらである。昨年末もお金がなくなって就職活動で歩きまくっていたのである。郵便局の場所が問題なのである。ピンちゃんがもっともつけを溜めているスナックのママのマンションの近くで、ピンちゃんがまたもや無色透明な存在になっている事は知らないのである。うじうじ悩んだ挙句ネットカフェへ。その時昨日の日記を更新。あまり地元の駅前付近をうろついているといつなんどき知り合いに会うかわからないのでなかなかネットカフェから出られない。結局4時間近く!ねばり昼食のカツ丼代を含めて2000円弱! 今のピンちゃんにとっては天文学的金額である(涙)。逃避行動としりつつ、北朝鮮・中国を含んだ今後の世界情勢を勉強したくなり、地政学の本を探しにブックオフ。探したけど見つからず。しかし困った事に、村上春樹・柴田元幸著「翻訳夜話」を発見してしまう。300円のシールが貼ってあるけどがまんしきれず購入。ふたりとも一流翻訳者でピンちゃん憧れの人なのでしょうがない。さらに駅の本屋で時間を潰してから一路郵便局へ。時刻は午後6時頃。

        所持金:たしか3000円くらいナリ

        【追記】2008.04.20
        翻訳夜話』はまだ手元にあります。今度読み返してみようかしら。

        | 日記 | 20:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
        そして誰もいなくなった
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          ながらく外界の情報をネットから得ていたピンちゃんネットに接続しないといてもたってもいられないネットジャンキー体質らしく我慢しきれずネットカフェから更新している今日この頃皆様如何おすごしでしょう。

          所持金もめちゃくちゃ少なくなってもう持ちこたえられそうもありません。マグロ船にでも乗るしかないけど、都合よくその手の仕事ないんですよね。
          | 日記 | 12:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
          ダメの人の人生
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            平成14年10月23日山本夏彦氏永眠。享年87。

            謹んでご冥福をお祈りいたします。

            夏彦翁の年齢から考えて遠からずこの日がくる事は内心覚悟していたはずなのに、やはりある種の喪失感を感じないわけにはいきません。新聞各紙の訃報には辛口コラムニストと紹介されているようですが、夏彦翁の熱烈なファンのなかにはその呼び名に反対するひとも少なくありません。辛口などと一口で括る事ができるような単純な人ではないと熱心に主張する一群の人々がいます。不肖ピンちゃんもそのひとりなのですが、ではなんと呼べばいいものやら途方にくれてしまいます。当代まれな名文をもって世に媚びず臆せぬ直言を語る人、と言えば当らずとはいえ遠からずでしょうが、それでも核心を言い表せないもどかしさを感じます。

            コラムにおいて向かうところ敵無しなのは自他共に認める事実だし、文名いやがうえにも高まってからも、翁の年譜は作成されず、とくにその幼少時代は謎のままでした。曰く東京に財産家の息子として生まれたとか、自殺未遂したことがあるとか、若くしてフランスに留学したことがあるらしい、とかその断片だけしか知らされませんでした。夏彦翁はご自身を語るのが好きではないらしく、熱烈なファンはやきもきしながらも半ば諦めの気持ちで待ち続けました。

            そんな落胆の日々を過ごしていたところ「長い文は書けないと思われるのは残念なので」という理由で(照れ隠しなのでしょう)平成2年に「無想庵物語」が発表されました。そこには翁ファンをして狂喜せしめる翁自身の生い立ちなども書かれていて、このまま長生きしてくれれば、謎に包まれた翁の人生がすこしづつ明らかになるのではと期待していたのです。

            しかし、その望みは絶たれてしまいました。翁御自身が高齢になり、知人が次々他界され、いくつもの美しい弔文を書き残されました。戯れに弔文作家と自称しておられた翁もついに他界され、翁を尊敬する多くの方から翁の死を悼む弔文が送られることでしょう。

            不肖ピンちゃんの駄文は弔文とはいえませんが、山本夏彦氏を敬愛し、この赤貧日記にも何度も引用させてもらっています。一時休眠の前の最後の文章が山本翁への文章になるとは思ってもみませんでした。しばらくこの日記の更新は出来ないと思いますが、11月中には復活するつもりです。

            再見!

            #興味のある方は
            http://www6.plala.or.jp/natsuhiko/index.html
            | 日記 | 05:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
            現在午前2時
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              25日で使用不能になるはずのP-inがなぜかまだ使える事が判明したので(多分土日と25日が重なったので月曜日の午前9時まで使える気がします)いまのうちにと滑り込み更新しているピンちゃんですが皆様如何おすごしでしょう。

              さて、最近のピンちゃんの活動はマンションの中だけに限られているので、たいして書くこともないのですがビデオ・小説について。

              フランシス・コッポラ監督「地獄の黙示録」、フレデリック・フォーサイス著「第四の核(上)(下)」グレン・ミード著「雪の狼」。「黙示録」は劇場公開版でカットされていたシーンがいくつか追加されているやつらしいです。プレイメイトの悲惨なその後(笑)とか。よくこれだけ大作ばかりつくれるよなぁ、しかも傑作ばかり、というのが感想ですかね。ストーリーは意外と単純なのですが、枝葉の部分の演出はさすがです。今のところコッポラ作品で失望した事なしです。「第四の核」は再読。でも以前に読んだのは10年以上前なので内容をすっかり忘れてたのではじめて読んだのと同じ面白さ。さすがフォーサイス。フォーサイスの作品にはあまり女性がメインストーリーに絡む事がなく、骨太な文章でぐいぐい物語りに引き込まれます。なぜ再読か思い出したかというと、とちゅうでピンちゃんが知っている日本人が登場したからです。読んだ方ならわかるでしょうが、ミスター危機管理(笑)佐々淳行氏が小説に実名で登場します。佐々氏の著書はほとんど全て読んでいるピンちゃんとしては、世界的巨匠の作品に登場されてうれしく思いました。

              雪の狼」には驚かされました。内容は1953年3月に脳溢血で亡くなったとされている旧ソ連最高指導者ヨシフ・スターリンの死の秘密についてです。ベルリンの壁があった頃――東西冷戦の頃には、この手の小説にも真実味があり、だからこそフォーサイスなどの小説が世界的ベストセラーになったわけですが、旧ソ連崩壊と共にスパイ謀略小説(映画も)きゅうに色褪せてしまいました。ところが新人ミード氏が忽然と現れこの傑作をかいたのです。文章はかなりやわらかく、はじめは少々不安だったのですが、極限状況での男女の愛情が小説内で重要なモティーフになっているので、著者の計算のうちだったのかもしれません。なんにしろピンちゃん一押しです。Kさんお暇があったら御読みくだされ。

              所持金:6000円位ナリ
              | 日記 | 02:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
              業務連絡
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                NTTもすでに料金未納で止められているのですが、今日中に携帯も止められるのでP-inでの書き込みもこれで最後です。

                ひょとすると、ネットカフェから時々更新できるかもしれませんがかなり頻度は減ると思います。来月末には復活できると思うのでそれまで再見!

                まだ接続できることを発見したので追加。

                しかし酷かったですね。フジテレビの「緊急特別報道番組」。すでに激しい非難の嵐にみまわれているみたいなのでいまさらなのですが、暇人ピンちゃん、ライブでほとんど2時間見てしまいました(ところどころ観るに堪えなくて目をそらしたけど)。朝日新聞、毎日新聞、フジテレビ三社共同インタビューで、6名いたようですが、そのうちのどの鬼畜が「拉致された事を知っているか」などと質問したんでしょう? ピンちゃん的にはテレビを観ながら一番きになりました。ピンちゃんの先入観によると、今まで親北朝鮮報道を続けてきた朝日新聞の記者が、方向違いのジャーナリスト魂に目覚め(笑)、いい気になっていたいけな少女に必要以上に厳しい質問を投げかけたような気がしつつ見てました。それとも少女の涙があったほうが「絵」的に美味しいと思ったフジテレビでしょうか? 編集段階でつけておいたらしい【会見 涙】のテロップみたいのもばっちり目撃したし(笑)。慌てて違う画面にしたけどもうおそい。っていうか致命的かも(あはは)。会見から放送まで3,4時間くらいしかなかったから慌てていたんでしょうね。「よし、ここに涙の場面ぶち込んで」とか興奮して大慌てで編集したもんだから、テロップはずすのわすれたんだろうな。本物の馬鹿ですね(笑)。この世紀の編集ミスは誰の責任にされるものやら。今回の件では同情する気にもなれませんが。共同取材の朝日・毎日新聞の逃げ足(フジテレビからみると裏切りか?)も喜劇的。悲劇的な問題での最低の喜劇を提供してくれた3社に哀悼の意を表します。アーメン(笑)。

                所持金:6500円くらいナリ

                【追記】2007.10.28
                今となっては大昔の出来事みたいです。

                | 日記 | 01:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
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