ピンちゃんの赤貧日記

明日は明日の風が吹く
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ゴルゴ13全巻読破を目指して
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    自分が癌だと分かったあと、何故かは知らないけど『20世紀少年』22巻、『21世紀少年』上下巻、計24冊をブックオフで購入し一気読みした。恐らく、ショックで気が動転してしまいつつ、前から読みたかった漫画を読まずに死ぬのは無念だという思いが頭をかすめたのだろう。

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    連載の途中までは面白くて興奮しながら読んでいたのだけど、浦沢直樹先生の悪い癖で、大風呂敷を広げすぎ、最後はつじつまが合わなくなりそうだなと途中で見切ってしまったのだ。しかし、やはり気になるので今回大人買いして一気に最後まで読んでしまったというわけである。まあ、感想は前に書いたような気がするのだけど、予想していたよりはうまいことまとめたかな、という気がする。

    ・・・

    で、次に全巻読破を目指しているのが『ゴルゴ13』なのである。もちろん、まだ連載は続いているから、現時点で発表されている分までということだけど、この作品は面白いエピソードがたくさんあるし、文庫本で百巻以上あるから読みごたえもあるだろう。ピンちゃんみたいな境遇の者にとっては、ちょうどいい暇つぶしになると思う。

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    で、ピンちゃんが集めているのは黒い表紙のコンパクト版で、巻末にゴルゴ13研究家すぎもり・まさたけ氏による解説があり、これもなかなか面白い。ゴルゴ13の特徴の一つに、実際に起こった事件などを題材に、あの事件の裏でゴルゴが暗躍し、実はこういうカラクリが隠されていた──という趣向がある。

    むろん、ゴルゴは架空の人物ではあるけど、事件の裏に潜む真相という部分に関しては、全くのホラ話でもないことがあるので、当時の世界情勢などを調べ直して読むと面白さが倍増するという、一粒で二度おいしい的な楽しみ方もできるのである。

    現在手元にあるのは、58〜70、91〜100、SPECIAL EDITION THE FIRST と THE SECONDの計25冊である。これを58巻から読みはじめ、61巻を読んでいる途中なのだけど、【第235話/ワイルドギース】が明らかに「レインボー・ウォーリア号事件」を題材にしていたので、ちょっとした感想を書く気になったというわけである。

    どんな事件かといえば、

    『1985年7月10日にニュージーランド・オークランドで起こったテロ事件。フランスの情報機関である対外治安総局(DGSE)によってグリーンピースの活動船レインボー・ウォーリア号が爆破され沈没、死者1名を出した。』
    wikipediaより抜粋引用

    ということで、死者が出た上にフランス政府が破壊工作を認め、謝罪に追い込まれたというなかなか刺激的な事件である。当時のグリーンピース(GP)は反捕鯨団体というよりは環境保護団体で、その名に恥じぬ理念のもと、原子力発電や原爆実験に本気で反対しており、フランス政府としても彼らの活動を見過ごすわけにいかなかったのである。

    事件の詳細はwikipediaに譲るとして、事件の構図は単純である。要するに、フランス政府が計画していた核実験を円滑に実行するため、邪魔者のレインボー・ウォーリア号を航行不能にしようとした。第一目標は達成したが、誤算がふたつあった。

    まず、死傷者はださないつもりであったと思われるが、第1の爆破が起こったあと、船内の荷物を運び出そうとしていたGPメンバーのカメラマンが、第2の爆発で船と共に水没し死亡してしまった。しかも、破壊工作のあと援護チームの二名が地元警察に逮捕されてしまったのである。

    ・・・

    さて、事件のアウトラインは上のようなものであるが、ゴルゴ13では少々事実を歪曲してストーリーに組み込まれている。

    実際のレインボー・ウォーリア号事件で工作班は三班編成になっており、

    援護チーム(DGSEエージェント)
    機材搬入チーム(DGSEエージェント)
    実行チーム(フランス海軍特殊部隊)

    に分かれていた。全てフランス政府の直属部隊である。

    これが漫画の中では、援護チームだけフランス政府のエージェント(見張り役)で、機材搬入と実行班はワイルドギースと呼ばれる傭兵部隊がやったことになっている。なぜかというと、この漫画が描かれた時点では実行チームの実態が明らかになっていなかったので、そこにフィクションを混入させたのだと思う。

    しかも、漫画の中ではレインボー・ウォーリア号事件は物語の前振りにすぎず、メインストーリーはこの傭兵部隊が商売敵であるゴルゴ13に勝負を挑むことになっている。

    しかもしかも、そのきっかけが、傭兵部隊なら250名の人員をようする作戦をゴルゴならひとりでこなせるとカジノ仲間に言われ、頭にきた傭兵部隊の創設者が、ちょうどいい機会だからゴルゴをやっちゃおうという思いつきなのである(笑)。

    結局、当然の如く傭兵部隊はゴルゴ一人に蹴散らされ、思いつきでゴルゴ13を引っ張り出した傭兵部隊の創設者はゴルゴに撃ち殺されてしまうのである。

    ・・・

    まあ、なんといいますか、いつもは軽く読み流しているのだけど、注意深く読んでみると【第235話/ワイルドギース】はストーリーも適当で、なんじゃこれという結末でございました。天下のさいとう・たかを先生でも、こういうこともあるんですね。

    ちゃんちゃん
    | 漫画全般 | 00:00 | comments(1) | trackbacks(0) |
    コメント
    ピンちゃんのゴルゴ13の作品解説、おもしろいなあ。
    長年ブログを続けてきたからだけでなく、
    文章のうまさ、おもしろさは、
    ベースに頭の良さがあるからだ。

    ど素人にも、あんぽんたんにも、よくわかる物理の解説も期待します(^o^)
    | カルロス | 2017/07/04 10:39 PM |
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