ピンちゃんの赤貧日記

明日は明日の風が吹く
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夜に吸う煙草
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     街灯が並ぶまっすぐな道を運転している。
     久しぶりに吸う煙草で感覚がしびれている。夢を見ながら運転しているようだ。

     目が醒めたのは何時だったろう。午前中に目覚めた後、ぐずぐずしてから昼過ぎに活動し始めた。自分でも理由の分からぬ衝動があり、急に部屋の掃除を始めた。しかも、徹底的に掃除をしたくなった。
     まずはトイレに手を付けた。それほど汚れていなかったのがよかった。順調にトイレ掃除が終わった余勢をかって寝室の掃除に移行した。もともと板の間にジュータンを敷いた六畳の部屋である。布団を別の部屋に移してから掃除機をかけ、ニトリで買った薄手の四畳半の絨毯が覆いきれない部分──の板の間をぞうきん掛けした。
     次は当然書斎である。普段は使っていない書庫代わりの部屋を書斎と呼んでいるのだが、ここはそれほど汚れていない。板の間の床にうっすら溜まっている埃をぞうきん掛けするのに要した時間は30分ほどだった。
     残るは居間である。7畳ほどのダイニングキッチンで、テレビとコタツがあり、ここが、私が主に過ごしている場所である。従って、最も汚れている。ここも板の間なのだが、母に貰ったかなり厚手の絨毯を敷いている。なかなか高級な絨毯らしく、私も気に入っているのだが、数か月も掃除していなかったから、チリやら髪の毛やらで汚れている。
     
    ──というような調子で、6時間ほどかけて水周りから何から、部屋全体を掃除した。非常に気分がよい。ここで、美味しいコーヒーを飲みながら一服できればどんなにいいことだろう。そう思い立ったら、いてもたってもいられなくなった。

     本棚に目を移せば、まだまだBOOKOFFに売れそうな本は幾らでもある。しかし、後で読み返したくなるかもしれない本は売りたくない。迷ったけれど、6時間もかけて部屋の大掃除をした自分になんのご褒美も与えないのはフェアではない。やはり、ここは無理をしてでもタバコを買うべきだ。と、私の中のニコチン中毒な人がしきりに言い募るのである。
     ならばしょうがあるまいと、私の中の理性の人も折れたのである。実際しょうがないのだ。
     
     本棚から見繕った本をBOOKOFFのカウンターに差し出した後、査定金額が出るまで、たまたま目についた『武士道』を立ち読みしていた。つとに有名な武士道であるが、私は読んだことがなかったのだ。なるほど、素晴らしい内容だなと感銘を受けながら読んでいると、店内放送で呼ばれた。幾ばくかの蔵書を売り、幾ばくかのお金を得た。
     帰り道にあるコンビニにより、すぐにタバコを買った。タバコを吸いながら街灯が並ぶまっすぐな道を運転している。
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