ピンちゃんの赤貧日記

明日は明日の風が吹く
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略式手続きによる裁判報告
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    平成25年2月24日、「自動車の保管場所の確保等に関する法律(以下、『保管場所法』と略す)」違反の容疑で警察署に呼ばれ、出頭した経緯については以前書いた(「晴れてピンちゃんも前科者」)。

    そして、今日が略式裁判当日である。2月24日に警官から場所と出頭時間などについての簡単な説明があったのだけど、9時から11時の間に出頭し、手続き順に略式裁判が行われるとのことだった。日本人は一般的に裁判なんて無縁に生きる人がほとんどだと思われるので、簡単にレポートしてみたいと思う。

    ・・・

    まず、簡易裁判所はすぐに見つけられた。初めての場所なので正面から車を入れると(後で気づいたが、建物の裏側にも駐車場があったようだ)、交通誘導らしき人が二人直立不動で立っていた。明らかに警備員ではなく、簡易裁判所の臨時職員みたいな雰囲気であった。指さす方に車を駐車してから建物の中へ入ると、何やら張り紙があり、矢印がある。

    入口の正面に大きな窓ガラスで仕切られた部屋があり、そこに数人の職員らしき人がいたが、出てきて案内する気はないらしい。戸外でふたりも直立不動で交通誘導させているくせに、ふざけたやつらだ。さほど広い建物ではないし、今日は「保管場所法」関係で略式裁判を受ける人がほとんどであろうと予想していたので、矢印の方に歩いていくと、目的の場所はすぐにわかった。

    部屋に入ると、驚いたことに20名ほどの人が既にいた。内部を観察すると、30名ほどが入れそうな待合スペースがあり、小部屋がみっつほどある。更に観察すると、警察、検察、裁判所に機能が分担されているらしい。特に説明は受けていなかったが、警察スペースの窓口に行き、前に警察署で貰ったピンク色の紙を差し出すと、代わりに115と書かれた小さなカードを手渡された。

    恐らく、101番から始まるカードなのであろう。私は15番目という事だ。時間は午前9時半だった。待合室に15人よりやや多い人数がいる理由はすぐに分かった。恋人や家族とともに来ている人もいるのだ。ちなみに、ピンク色の紙には「甲(直・検)告知票(番号 09-×××××)」と書いてあった。何のことだかは分からない。

    以前に酒気帯びで捕まったことがあり、その時も簡易裁判所へ呼び出されたのだが、その時の経験からすぐに終わるとは思ったが、念のため小説を持参してきたので、読みながら自分の番号が呼ばれるのを待っていた。しかし、意外に呼ばれるまで時間があった。といっても、15分かそこいらであろう。

    ほとんどの人が「簡易」とはいえ、裁判所に来たのは初めてあろうし、待合室には独特の緊張感と静寂に包まれていた。無駄口を叩く人はいない。小説を読んでいるのは私一人だった。読んでいたのは、大石英司著『対馬奪還戦争1』である。

    ・・・

    ようやく、警察ブースから呼ばれ入室すると、小さな机が三つあり、ふたつでは既に何やら説明を受けていた。まずは、本人確認のため、免許証の提示を求められたので素直に従い、次に、2月24日に警察署でとられた調書に書いてある事実関係に間違いがないかを確認された。

    これだけはきちんと説明しないといけないという感じで、起訴内容に不服がある場合は、略式裁判ではなく本式の裁判を受ける権利もあると説明してくれた。その場合は、改めて裁判の日程などを組む必要がるので追って連絡するとのこと。

    そんな面倒なことをする気はさらさらないので、調書の内容に誤りはないと答えると、ピンク色の用紙の裏にある「申述書」という欄へ日付と氏名を自著することを求められた。その通りにしてから押印した。これで、
     通常の規定による審判を受けられることもよくわかりましたが、略式手続きによって審理されることに異議がありません

    ──ということに、私が納得して受け入れたことになるらしい。法律関係の文章にしてはやや砕けていて興味深い。恐らくは、略式手続による審理というのは、法律的にはかなり微妙なものがあるのではなかろうか。日本国憲法か何かに抵触する恐れがあるので、本人に何度か念を押す必要がある印象を受けた。

    時間は10分かそこいらで警察ブースでの手続きを終え、ふたたび待合室で小説を読みながら待っていると、次は検察ブースから呼び出された。入室すると、また免許証で本人確認してから、略式手続でいいのか確認された。ここで、やはり本式の裁判を受けたいと言いだせば、そうなりそうであったが、そんなつもりはない。手短に異存ない旨を伝えた。

    私と面談した検察官は、上体を前に倒し、下から目を覗き込むタイプの丸刈りの男性であった。年の頃なら、私と同年代であろう。少なくとも昔はスポーツマンだったに違いないという雰囲気である。特に目を逸らす理由もないので、私も彼の眼を見ながら話した。

    丸刈り検察官の質問で重要だったのは、車を路上に止めたのは私本人かどうか、ということらしかった。自分の車ではあるけど、路上に放置したのは別人である、みたいな話になる事があるのだろう。まるがりの目を見据えながら、自分で停めたと事実を述べた。

    では、隣の裁判所ブースから呼ばれるので、待っていてくださいと丸刈りが述べたところで、ふと思いついて質問してみた。「これは、前科がつくということですか?」。意外な質問だったらしく、一瞬言いよどんだ後、思い直したらしく、前科は前科ですと不敵な笑顔で言った。私もネットで調べていたので知っていたけど、やはりそうかと思いつつ、笑顔で答えた。

    ・・・

    また小説を読みつつ待っていると、ようやく裁判所ブースから呼ばれた。ただし、窓口で名前と生年月日を確認されただけである。窓口の女性の髪の色はやや派手な茶色だった。年齢は手加減して50代である。どうも、私が昔通っていた飲み屋のおばさんに似ていたので注意深く眺めてみたが、どうやら別人のようであった。簡易裁判所の職員が飲み屋でアルバイトということはないだろうから当然ではあるが。

    最後にもう一度検察ブースから呼び出され、罰金5万円の刑であることを窓口で宣告された。これが判決という事であろう。昨日10万円用意していたので、その場で支払った。というか、その場で払うのが原則のようである。昨今の不景気であるから、5万円も支払えない人がいても不思議ではないが、彼らはそんな事態を想定しているようには見えなかった。さすがはお役所である。

    しかも、現金5万円を支払った後、領収書が出てくるまでまた時間がかかった。普通ならその場ですぐに領収書を手渡すべきなのに、能天気なことである。領収書を子細に眺めてみると、私が罰金を支払った先は、「苫〇牧区検察庁」であるらしい。私の後にも人が来ていて、全体で20名くらいはいた。どうやら、ほぼ全員が5万円の罰金刑であったようだ。

    今日の午前中だけで苫〇牧区検察庁は100万円からの収入である。

    (項)「懲罰及没収金」
    (目)「罰金及科料」

    というものを5万円支払い、私の略式手続による裁判は無事終了した。そして、晴れて前科一犯になったのだった。
    | コラム | 00:00 | comments(1) | trackbacks(0) |
    コメント
    すみましたか。私の時も大体同じ手順だったのでしょうね、細かいところは覚えてないけど。正式に裁判を受けようと思えば受けられると言われたことは覚えています。それと、誰が通報したのかと尋ねたら、少し警戒する態度になり、それは言えないと言われました。答えは期待していなかったけれど、問わずにはいられなかった。誰にも実害はほとんど与えていなかったはずだから、本当なら厳重注意ぐらいでいいんじゃないかと思うけど。
    | 永世迷人 | 2013/03/23 7:29 PM |
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